2007/09/29 コロンバス航空ショー "The Gathering of Mustangs and Legends"

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9月29日、オハイオ州コロンバスにある、Rickenbacker airportで"The Gathering of Mustangs and Legends"航空ショーに行った。この航空ショー、名前の通りP-51 Mustangが主役の航空ショーで、ひっきりなしにP-51が飛んでいた。

また、航空ショーのWeb siteによると、もはや伝説の人、Chuck Yeagerが来ていたらしいのだが、人が多すぎて（また、とくに会場全体から見えるスタンドがあるわけでもないので）どこにいたんだかわからなかった。

とにかく、朝からひっきりなしにP-51が飛ぶ航空ショー。	2機のP-51。良く見ると後ろにも一機いる。	フォーメーションのアクロ。

ただ、残念ながら、会場は終日ほぼ逆光で、どんなにがんばっても黒っぽい写真にしかならなかった。露出補正をプラスにすることで、もっと細かいところを出せばいいのだが、せっかくの青空が白くなってしまうのでどっちにしろそれほどいい写真にならない。

また、僕個人的には、F-22 Raptorの飛行を一番期待していた。F-22は、これまで何度もDaytonやMiramarの航空ショーにスケジュールにあるのに結局来ないパターンが続いていたので、本当は実在しないんじゃないかと疑っていたのだが、今回、ついに実在することを確認した！

ついにタクシーしてきたF-22 Raptor。	前から見たところ。	反対側。補助インテーク(?)が開いている。
機首のアップ。	尻尾のアップ。	離陸。
Weapon Bayを開いてのフライバイ。	背中丸見え、のはずなのだが、逆光で暗くなった。露出補正をもっとプラスしてやれば機体はもっとよく見えるかもしれないけど、空が真っ白になってしまうので、どうせいまいち。	ハイスピードパス。ショックコーンがちょっと出ている。
P-51 Mustangがテーマの航空ショーなので、3機のP-51とフライバイ。	ノズル。

飛行内容は、とにかく失速後機動 (Post-Stall Maneuver) を出しまくりだった。ジェット機のような重い機体、まして、必ずしも静安定性が高くない機体は、テールスライドを低高度でやったら地面に激突する前に回復するのはほとんど不可能、だったのだが、推力偏向ノズルがあるF-22はいとも簡単にやってのける。この手の失速後機動と言えば、以前はSu-27系の独壇場で、アメリカの航空ショーでは見れなかったが、これからはアメリカの航空ショーでもF-22が披露するようになるだろう。

それから、F-22のノズルは上下にしか動かないから、低速状態で水平回転はできないんじゃないかと思っていたらそんなことはなくて、左右のノズルの開閉度を独立してコントロールすることで、左右の推力差を瞬時につけることができるようで、バンク角0度で水平に360度回転（フラットスピンみたいな感じ）の機動もやっていた。

ちなみに、離陸直後にF-22から鉄板みたいなのが脱落してひらひら落ちてくるのが見えたのだが、あれが何だったのかいまだにわからない。F-15は、ノズルのカバーが脱落することが頻繁で、結局ノズルのカバーは取り付けないことになってしまったけど、似たようなものかもしれない。

それで、普通航空ショーというと最後に空軍のThunderbirdsが盛り上げてお開き、というパターンが多いのだが、なぜかお昼過ぎにThunderbirdsが離陸。

Thunderbirdsの離陸	一点交差は、4番機のタイミングが早かった。	というわけでまた3機しか入らなかった。4機がこのぐらいの大きさで一枚に入ったら結構な迫力だと思うんだけどな。

随分早く終わるんだなあ、と、思っていたのは僕の誤りで、実はこの航空ショーはあくまでも主役はP-51なので、Thunderbirdsは最後じゃなかった。普通、Thunderbirdsのショーの前にウォークダウン、着陸してからウォークバックをやって、パイロットが握手して終わり、ということになっているのだが、Thunderbirdsが着陸したらすぐ次のP-51がエンジン始動して出て行ったもんだから、ウォークバックするスペースがなくて、エンジン止めてそのまま終わっていた。

Thunderbirdsに続いてB-2がフライバイした。これも順光だったらいい感じで撮れたんじゃないかと思うのだが、残念ながら逆光。

その後、第二次世界大戦機によるフライバイ。

P-39 Aircobra	P-38 Lightning
P-47 Thunderbolt	P-47 Thunderbolt	P-47 Thunderbolt
B-17爆撃機	Lancaster爆撃機

で、爆撃機のフライバイに合わせて地上で爆発の演出があったのだが、これが良くなかった。風が、滑走路側から観客のいるランプエリアに向けてふいていたので、爆発に伴う煙が観客と飛行機の間に入ってしまって、肝心の飛行機が煙に隠れてよく見えない。演出は結構なのだが、あくまでも、飛行機が主役ということを考えれば、爆発の程度を調節するとか、爆発させるのをフライバイ二度に一度にするとかちょっと考えればできそうなものなのだが、そういう発想は無かったらしい。本来爆発の演出というのは、脇役であって、主役の飛行機を引き立たせる役目のはず。それが、かえって飛行機を煙で見えなくしてしまうのでは、脇役として失敗だったと思う。けど、アメリカの航空ショーって結構こういうの多いんだよね。

ちなみに、3時ごろ会場を出たのだが、まだまだP-51は続いていたようで、C-130の後ろに16機ぐらいのP-51がついて飛んでいるのが見えた。ここまで徹底してP-51を前面に押し出した航空ショーというのは多分これしかない。イギリスではSpitfireが主役の航空ショーがあるらしいから、それと似たようなものなのかもしれない。

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