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7月19日、20日とDayton航空ショーを見てきた。Daytonは、Pittsburghから車で4時間半ぐらい。

Dayton航空ショーで何がいいかというと、なんといってもほとんど終日太陽が背後にあるのがいい。写真を撮るには適したコンディションと言える。

それで、快晴で空が真っ青だったら言うことないのだが、今年は若干ヘイズがあって、青空をバックにというわけにはいかなかった。画像処理で無理やり空を青くしてしまえば青くもできるけれど、このページにアップロードする写真は、基本的にトリミングと縮小と若干のコントラスト上げ以外の画像処理はしないことにしている。画像処理技術の進歩はすごいけれど、輪郭線強調とか、輪郭線を残しての平滑化とか、そんなのやっていいなら気合入れてカメラを使いこなす意味なんて無いじゃん、と、思うので、基本的にカメラが撮った写真をそのままここに出すことにしている。

初日は、Daytonのショー開会セレモニーに続いて、Dayton名物のライト・フライヤー2の飛行で航空ショー開始。Daytonと言えばライト兄弟が自転車屋をやっていたところで、航空発祥の地と言える。そういうわけで、毎年、Dayton航空ショーではライト・フライヤー2を再現した飛行機が飛ぶ。

開会セレモニー。アメリカ国旗を下げたパラシュートジャンパーの周りをAeroshellのチームがスモークの輪を作る。	Dayton名物のライト・フライヤー2

今回のDayton航空ショーで楽しみにしていたもののひとつが、AH-64アパッチ攻撃ヘリコプターのデモフライトだった。アメリカの航空ショーは、なぜかヘリコプターのフライトが少ない。民間のアクロバットチームが次から次に飛ぶから、かもしれないので、贅沢な話だけど、でも、今までAH-64は地上展示は見たことがあったけれど、飛んでいるところを写真に収めるチャンスが無かった。たまにPittsburgh上空を飛んでいくのを見かけることはあったけど、そのとき写真に撮ることはできなかった。陸上自衛隊が導入すると聞いたので、これだとAH-64が飛んでるところは、日本の航空ファン友達に先を越されるかな？と、思っていたけど、今回は見ることができた。大した機動はしなかったけれど、とりあえず、AH-64が飛んでるところを撮ることができてよかった。やっぱり航空機は飛んでるところが一番美しい。

AH-64D アパッチ。	別の１機。これはレーダーがついてないからAH-64A。	シャークティースが書いてある。

他には、B-25とか、F-18とF-4U Corsairのフォーメーションとか、F-16のアクロとかあったけれど、それほど目が覚めるような写真はなかなか撮れなかった。やっぱり背後がヘイズがかっていたのがちょっと残念。

B-25。	F-16が綺麗に撮れたけど、去年の写真の方がアングルが良かったな。	このC-130はオハイオ州空軍のC-130で、ノルマンディー上陸作戦記念塗装だった。

今回のDaytonでもうひとつ初めて見たのが、F-104 Star Fighterのフライト。こんなに古い機体（そして、メンテナンスに金がかかる機体）がいまだに飛行可能な状態で保存してあるというのがさすがはアメリカって感じがした。ただ、飛行内容は、フライバイを何度かやっただけで、一度も背面が見える機会は無かった。せめて真横が見えれば良かったんだけど、会場正面に来る前に旋廻を始めてしまうので、おなかばっかりの写真になった。それでも、F-104が飛んでるところを撮るチャンスがあったのはありがたいことだった。

ありがたいF-104。二日目の方がいい写真になった。	おなじみSean D. Tucker。どこのエアショー行ってもたいていいるから、実はSean D. Tuckerは複数人存在するんじゃないだろうかという疑惑を持っている。

そして、今年のDaytonの目玉はF-22 Raptorのアクロバット。これで、去年のColumbus、今年のPittsburghに続いてF-22のアクロを見たのは、3度目になるけれど、相変わらずとてもジェット戦闘機とは思えない機動を展開する。背面もばっちり見えるけど、もうちょっと思い切って望遠を伸ばせばよかったのと、それから背後がいまいちヘイズがかってしまったので、それほど綺麗な写真にならなかった。

F-22のWeapon Bay。	背面はもうちょっと思い切って望遠側に伸ばして撮るべきだった。	P-51、F-16、F-22の豪華フォーメーション。

そして二日目。二日目は、開会セレモニーが終わったと思ったら、いきなりC-5 Galaxyのフライバイがあった。近所のWright-Patterson (ライト・パターソン)空軍基地所属のC-5ということだった。今までC-5の地上展示は何度も見たことがあったけど、飛んでるところを間近に見たのはこれが初めてだったと思う。厚木基地航空ショーのフライ・インで見たことがあったかどうかと思うけど、やっぱり無かったような気がする。横田基地の近所とかだと珍しくないのかもしらんけど。

クリーン形態のC-5。	今度はランディングギアを出してのフライバイ。速度が落ちてるので、機首があがってるのがわかる。	そして、二日目のAH-64のフライト、と、思ったら...

そして、AH-64が飛ぶかと思ったらハプニング発生。無線を聞いていたら、緊急着陸してくる飛行機がいるとのこと。そして、それはNorthwest航空791便とのこと。で、片方のエンジンが停止ということで、結構深刻な緊急事態だった。とはいえ、現行の双発のエアライナーは単独エンジンでも十分飛行ができるように設計されているので、心配するほどのことでは無い。無線のパイロットの声も、管制官の声も落ち着いていた。けど、まさか、Northwestのパイロットも、エンジンの片方が止まって、これほどの大観衆の前に着陸することになろうとは予想してなかっただろうな。

というわけで、滑走路が一時閉鎖されていた間にAH-64は燃料をかなり使ってしまったらしく、会場におじぎして、そのまま所属基地に帰っていってしまった。

AH-64D。	二日目のB-25。	a

なお、今年のDaytonでは、B-25に合わせた爆発の演出とかは無く、B-25は普通にフライバイを何度かやっただけだった。多分、ガソリン代が高いんで、大爆発なんてやったらコストが大変なことになるからなのだと思う。が、僕としては、航空ショーには飛行機を見に来ているので、爆発の演出は無い方が落ち着いて飛行機を見れて良かったけど。なお、F-104は二日目の方がいい写真が撮れた。

ありがたいF-104 Star Fighter。	二日目は青空がバックという感じでよかった。	a

ところが、午後2時過ぎたあたりから、会場上空には雲が出てきて、太陽が隠れて、青空も見えなくなってしまった。

かなり雲が出てきたところ。C-17のフライバイ。	F-22はこれが精一杯だった。	a

また、雲が出てきたのに加えて、Dayton航空ショーは終わりの時間近くになると、微妙に太陽が飛行機の後ろになってしまうので、光のコンディションが徐々に悪くなってしった。前日の反省で、少し望遠を長めにしてF-22の背面を狙ってやろうと思っていたんだけど、残念ながら、それほど目の覚めるような写真にはならなかった。F-22のフライトが午後一ぐらいだったらもっと良かったんだけど。まあ、贅沢は言えないけど。きっと来年はまたThunderbirdsかBlue Angelsが参加すると思うので、F-22は午後一か午後二ぐらいになると思うから、来年また挑戦する。

そして、今年は、滞在を一日延ばして、ライト・パターソン空軍基地（発音としてはライト・パタースンと書いた方が近い）に隣接するアメリカ空軍博物館を丸一日かけて見た。前にも書いたけど、僕は、この空軍博物館、スミソニアン航空宇宙博物館、シアトル航空博物館がアメリカの三大航空博物館だと思っている。（と、言ったらアラバマの友達が意義を唱えていたので、もっと大きいのがあるのかもしらんけど）

空軍博物館で、何より見たかったのが試作機２機が作られただけで終わってしまった超音速爆撃機XB-70 Valkyrie (バルキリー)。以前は一般のハンガーに展示してあったのだが、いつだかから歴代実験機ハンガーに移転してしまったので、「プレジテンシャル・ハンガー・ツアー」というのに参加しないと見れなくなってしまった。前回は、Dayton航空ショーの前日に来たら、ものすごい人でとっくにツアー人数がいっぱいになってしまっていたそうで、見ることができなかったのだが、今回は、航空ショーの次の日にしたので、余裕で見ることができた。なお、プレジテンシャル・ハンガーはライト・パターソン空軍基地敷地無いにあるので、アメリカ人以外の観光客が見るには、パスポートの提示が必要なので、見たい人は必ずパスポートを携帯しないと、見せてもらえないので注意。

XB-70 Valkyrieの機首部分。密かに後ろにYF-22が置いてある。なお、一般ハンガーの方には、量産型のF-22が展示してあった。	XB-70のエア・インテイク。超音速状態でジェットエンジンにスムーズに空気を供給する技術ってのは当時かなり苦労したらしい。

XB-70はコンコルドによく似たデザインで、きっとこの爆撃機の開発が継続されていれば、超音速飛行に関する技術は大きく進んだであろうと思うので、試験機で終わってしまったのが極めて残念に思う。

B-2A Spirit	Mig-29 Fulcrum	AC-130 Gunship

それから、Mig-29が置いてあったけど、あれは前回は無かった気がする。前回来たときは、博物館の外にMig-23が放置してあったけど、あれはどこかに行ってしまったな。他の航空博物館にリースでもしてあるのかもしれない。それから、AC-130 Gunshipも前回は無かったと思う。

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